CANOO 社

斬新なアイデアを実現するために、世界中の設計者やエンジニアリング担当者が協業するためのクラウド・ベースのデジタル・コラボレーション・プラットフォームを必要としていました。

EV スタートアップ企業がデザインする新しいモビリティモデル

物理的な設計、所有方法、駐車時間やコストなど、車に関するあらゆる常識を見直して、「月額固定料金で提供するEV車」という新しいクルマの在り方を考案しました。

米国カリフォルニアのスタートアップ企業 Canoo 社は、革新的な車両のみならず、車両の所有方法についても新しいビジネス・モデルをもたらします。現在、車を所有するには、購入またはカーリースを利用します。しかし、車は高額商品であり、自動車保険や車検などの費用も発生します。Canoo 社は、環境的にもコスト面でも持続可能な方法である月額固定料金で EV 車を提供します。

「EV 車を生産し、カーディーラーを通じて販売している他の自動車メーカーとは一線を画す、将来を見越したビジネス・モデルです」と Canoo 社共同創業者、アドバイザリー・ボード会長の Stefan Krause 氏は言います。このサービスは米国都市部から順に提供開始する予定です。「多くのお客様が車両登録、車検、車の売却などに、面倒な時間を費やしたくないと考えています。当社は、月額固定料金を支払うことで、車に必要なことをカバーして欲しいというお客様の要望に応える仕組みを提供したいと考えています。

これを2021 年に市場に投入するために、Canoo 社はデジタル設計とエンジニアリングのグローバル・コラボレーション・プラットフォームとして、ダッソー・システムズのクラウド版 3DEXPERIENCE® プラットフォームを活用しています。

「2017 年にガレージで事業を立ち上げて以来ずっと、クラウド版 3DEXPERIENCE プラットフォーム を使用しています」と Krause 氏は言います。「導入にかかる時間が短く、バックエンドのコンピュータを稼働させるのに半年もかかりませんでした。クラウド・ベースのシステムはとても素晴らしく、オフィスの移転や拡張が何度かあった際も作業を継続できています。コンピュータを起動するだけで、世界中の拠点と効率的にコラボレーションを行うことができました」

「イノベーションを創出するには、デジタル・プラットフォームの活用が必須です。ダッソー・システムズ 3DEXPERIENCE プラットフォームは、当社が取り組んでいるイノベーションを創出するための非常に優れたプラットフォームです」

Stefan Krause 氏
Stefan Krause 氏
Canoo 社共同創業者、アドバイザリー・ボード会長

意味のある目標

BMW 社やドイツ銀行の元幹部である Krause 氏は、例えばロサンゼルスの交通渋滞を緩和するような、モビリティの優れた提供方法を長年にわたって模索していました。ルートが最適化されていない非効率な道路の利用に対する税金の支払いがますます増えているという現実、購入した車両は、9 割の時間を駐車場に置かれており、資産として十分に活用されていないという事実にも懸念を感じていました。さらに、EV 車が排出ガス問題に対処し始めた一方で、自動車業界は未だ古い構造から抜け出せないでいます。

大手企業はリスクを避けるために、過去の成功体験に固執していると感じていました。そこで、Krause 氏と同じく BMW 元幹部の Ulrich Kranz 氏と共にCanoo 社を起業し、志を同じくするメンバーと経営チームを編成しました。

「異なる企業文化の下で働いてきた仲間たちが Canoo 社のビジョンに共感し、今一緒に働いています」と Krause 氏は言います。「私は車が好きですが、私たちが直面している課題を解決することにも興味があります。意味のある目標に向かって、技術の最前線で働いていることが大きな刺激を与えてくれます」

7 人乗りの車にもかかわらず、車体はコンパクト・カーと同じ大きさです。

画期的な設計イノベーション

Canoo 社の特徴的な設計イノベーションは、独自のスケートボード・アーキテクチャです。異なる車両の「フォームファクタ」をバッテリーや電気ドライブトレインを搭載した共通の基盤上に配置することができます。前方にエンジンルーム、中央にキャビンスぺース、後方にトランクスペースという 3 つのボックスから成る従来の車両設計から進化し、スケートボード上の1つのオープンなスペースとして捉えることで、車両内スペースを自家用車、ライド・シェア、配送トラックなど目的に合わせて自由に柔軟に構成することができます。

「スケートボード・アーキテクチャにより、従来の 3 ボックス型の車両設計に囚われることはありません。車両のオープン・スペースを、お客様のご要望どおり自由にカスタマイズできるようにしています」と Canoo 社スケートボードおよびキャビン担当者 Alexi Charbonneau 氏は説明します。

7 人乗りの車でも、車体はコンパクト・カーと同じ大きさです。さらに、自律走行にも対応しており、車のルートを最適化するインテリジェンスも備えています。それから、さらなるイノベーションの課題は、車両の外観デザインです。

「従来の車両外観デザインを踏襲することは容易なことです。そのため、誰も革新的なデザインを作ってきませんでした」と Charbonneau 氏は指摘しています。

「クラウドで設計することで、市場投入までの時間を短縮できます。共通のデータベースで作業できるため、サプライヤーとのファイル交換は必要ありません」

Alexi Charbonneau 氏
Alexi Charbonneau 氏
Canoo 社スケートボードおよびキャビン担当

グローバルなコラボレーションをクラウドで実現

Canoo 社は、クラウド版 3DEXPERIENCE プラットフォームを 5 ユーザーからスタートしました。30 ユーザーを超えた時点で、オンプレミスへの移行が必要だと考えていましたが、その必要はありませんでした。世界中で 150 ユーザーを越えた今でも、クラウドで問題なく作業しています。

「サーバーやインフラの管理が不要なので、とても気が楽です。クラウド・モデルはライセンス管理がシンプルなだけではなく、最先端技術を常に利用できます」と Canoo 社のメソッド担当者 Matt Sommer 氏は言います。

拡張性も優れており、簡単にユーザーを追加できます。

「新しいユーザーをとても容易に追加できることが、3DEXPERIENCE の使いやすさの理由のひとつです。プラットフォームにログオンして、インストールするだけです」と Sommer 氏は述べています。

Canoo 社は、IT インフラとバックエンド・システム専任の担当者を減らして、製品開発とエンジニア間のやり取りにより注力しています。

「社内ユーザーが設計を変更してモデルを作成すると、ベンダーや請負業者が変更内容をリアルタイムに確認できる協調設計を実現しています」と Sommer 氏は述べ、次のように続けています。「ファイル・システムやデータの保存場所を管理する必要がありません。クラウドに保存されているデータへ誰もが即座にアクセスできます」

「世界中の拠点から提供される多種多様な設計およびエンジニアリング仕様を迅速に組み合わせることが 我々の大きな課題です」と Charbonneau 氏は述べ、次のように続けています。

「設計とエンジニアリングを同時並行で実施するメリットは、さまざまな企業や世界中に点在している専門知識を活用し、それらをひとつの製品に集約できることです」「クラウドで設計することで、市場投入までの時間を短縮できます。共通のデータベースで作業できるため、サプライヤーとのファイル交換は必要ありません」

さらに時間を節約するために、プラットフォームで SFE の技術も活用して、自動車・輸送機械・モビリティ業界向けの車体の構想エンジニアリング、性能評価、最適化をサポートしました。

「SFE は、CAD データがなくても、CAE モデルを事前に作成するために役立っています」と Charbonneau 氏は説明します。「完全な車両モデルを 2 週間以内で完成できました。そして、半年後に CAE と CADの両方を同期させて、改良面では CAD を先行させました。従来は CAD よりも CAE が先でしたが、CAE から CAD へ直接進むことで、開発スピードが大幅に向上しました」

3DEXPERIENCE の創造的な活用を通じて、Canoo 社は、ダッソー・システムズのバリュー・ソリューション・パートナー、XD Innovation から専門家によるサポートを受けています。

「現地にリソースを保有している同社から、対面でのサポートを受けられるのはすばらしいことです」と Sommer 氏は言います。

社の特徴的な設計イノベーションは、独自のスケートボード・アーキテクチャで

革新的な目標

Canoo 社は、3DEXPERIENCE プラットフォームがもたらす設計、エンジニアリング、コラボレーション機能を活用して、車の在り方、所有の仕方、運転手段、支払方法に革命を起こそうとしています。

「月額固定料金で提供するサブスクリプション・カーは、販売を目的とする従来の車とは全く異なります。当社は、新しいビジネス・モデルを実現するためのクルマづくりを行っています」と Krause 氏は語り、次のように続けています。「今までは出発地点から目的地まで人が車を運転するというのが常識でしたが、将来的には車が人を乗せて目的地まで連れて行ってくれる時代がやってくるはずです。人とモビリティの関係は、今と比べて大きく異なるものになるでしょう。Canoo 社は月額固定料金を支払うだけで、あらゆる面倒を引き受けます。お客様に負担のかからないサービスです。お客様は車を所有することに伴う、さまざまなことから解放されます」

Krause 氏は、Canoo 社独自のビジョン達成をサポートするプラットフォームを高く評価しています。

「イノベーションを創出するには、デジタル・プラットフォームの活用が必須です。ダッソー・システムズ 3DEXPERIENCE プラットフォームは、当社が取り組んでいるイノベーションを創出するための非常に優れたプラットフォームです」

Canoo ブランド

CANOO 社にフォーカス

Canoo 社は、月額固定料金で提供するEV車を製造しているカリフォルニアの企業です。カリフォルニアの EV ブティック・ブランドは、2021 年に最初の車両を米国都市部から市場投入する予定です。
売上高: 該当なし
所在地: カリフォルニア州トーランス
詳細情報: https://www.canoo.com

XD Innovation ロゴ

XD イノベーションにフォーカス

ダッソー・システムズのソフトウェア・パートナー XD Innovation は、教育サービス・プロバイダーであり、新興のハイテク・セグメント (ハイパーループ、VTOL、EV、ロボティクスなど) に重点を置いた認定認証センターも運営しています。XD Innovation は、ダッソー・システムズの 3DEXPERIENCE プラットフォームを活用したクラス最高の技術により、コンサルティング型のカスタマー・エンゲージメント戦略と迅速な導入方法を提供することで、同社の取引先企業のイノベーションをより効果的に支援することを目指しています。


詳細情報:https://www.xdinnovation.com