医薬品・医療機器業界は、さらに競争が激化し、複雑さと規制も増しています。新興のニッチ企業は、歴史ある従来の企業に追随してその成長を阻もうとしています。大手企業では、従来の組織構造、合併買収の繰り返しにより、階層的なサイロが形成されています。このため、イノベーションに対する包括的なアプローチが欠如しています。

これらの階層的なサイロは、独立部門のように振る舞って新しい収入源を求めています。この結果、組織構造が複雑になっています。またこれにより必然的に、縦型ではなく横型思考になりがちです。必然的に、こうした部門の間ではほとんど、あるいはまったく統合が行われておらず、部門をまたぐコミュニケーションやデータのやり取りが困難になっています。

そして、医薬品・医療機器業界にも数々の圧力があります。患者を中心とするエクスペリエンスを提供し、品質と安全性を向上させ、コストを抑えていくにはどうすればよいでしょう?規制や地域の品質要件を遵守し、コストを抑えながら、新しい市場で迅速に承認を得ることは可能でしょうか?ビジネスを「次世代の医薬品・医療機器」に移行させ、患者中心のイノベーションを先駆けて、オペレーションの卓越性を高める最善の方法は何でしょうか?実際にどのような新しいビジネス・モデルを採用すべきでしょうか?

こうしたさまざまな要求を満たして競争力を維持するために、医薬品・医療機器業界の企業は適応と進化を経て、さらに患者中心のイノベーションを実現させる必要があります。新しい企業が参入し、組織や法規制の複雑性が増す中、最も適合して、機動性に優れた企業だけが、収益や利益の増加につながる競争の優位性を築いて生き残るでしょう。

私たちのまわりに情報は溢れていますが、知識が不足しています。

ジョン・ナイスビット氏
研究著者と解説者

データの整合性を確立し、データの価値を最大限に活用する

「企業はデータの整合性を重視する作業環境を構築する必要がある」これは、デロイト社の 2018 年グローバル・ライフ・サイエンス・アウトルックからの引用です。「第4次産業革命における医薬品・医療機器業界の革新: 導入、構築、成長」:導入、構築、成長」

レポートでは、それが将来のイノベーションにとって最大の障害 - すべての人にサイロ化された環境で働く傾向があるという事実 - に対処する方法だとしています。

ebook:Data Integrity The Foundation of Good Science

適切な意思決定および優れた科学の基礎となる健全なデータには、完全性が不可欠です

意思決定の改善がイノベーションを向上させる

患者様のエクスペリエンスと成果を継続的に向上させていくという業界の継続的なミッションを果たすには、これまで満たされていない医療ニーズに応えながら、イノベーションのスピードを加速させるだけでなく、イノベーションの質を高めて、「より適切でより透明性のある意思決定をより早く」行う必要があります。

これを達成するには、組織とパートナーの集団的なナレッジとノウハウを活かして、良好な意思決定を推進するために、適切な情報を確実に活用する必要があります。これにより、適切なプロセスと手順を 100% 確実に満たしながら、患者様のニーズをより良く満たす療法を適応できます。

連携の流れを受け入れる

データは、価値に基づく価格設定と市場投入のための洞察を提供します。実際、サイロ全体にわたりデータとチームを結び付けると、多くの企業で新しい連携が生まれ、内部的な競争が少なくなっていきます。

ビッグデータを分析することで、まったく異なるデータソースが持つ可能性を引き出すことができます。医薬品・医療機器業界の企業は、組織レベルでの意思決定にデータを活用し、新らたに発生するリスクについて、さらなる理解を与えることで、データの価値を最大限に生かすことができます。

現実にビジネスチャンスを獲得する

「リアル・ワールド・エビデンスが特定の医薬品の有効性を追跡する方法に変革をもたらすかもしれないと人々が考えるようになるにつれて、議題の中心として多くの会議で取り上げられています」と Matt Phellows 氏は Pharmafile.com の記事で述べています「Seizing opportunities in the next steps for real world evidence」。(2018 年 1 月)。

この記事では、耐震産業が事後対処型のデータ利用から予防措置型のデータ利用へと移行していることが示されています。機械学習やコグニティブ・コンピューティングの登場により、今まで業界が考えもしなかった新たな疑問からインサイトが生み出されるかもしれないのです。実に心躍る時代です。

ナレッジへのインテリジェントなアクセス

創薬を成功させるには、異種グループの個人がデータを共有して協力し合う必要があります。しかし、MillenniumTakeda Oncology Company では、組織全体の連携が妨げられており、化学研究員や生物学研究員がそれぞれ異なる情報管理システムを使用していることから創薬のペースが遅れていました。

ミレニアム世代が選んだ電子ラボ・ノートブック(ELN)は、ダッソーシステムズのBIOVIA Workbook。

結果として、新薬候補は臨床検査に素早く移行でき、研究員はより品質の高い実験記録と合理化された化学ワークフローを活用して時間を節約できます。

インダストリー・ソリューション・エクスペリエンスの詳細

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