モデル設計ツール

Dymola は、パラメータのスイープ、モデル較正、設計最適化、高度なモデル管理をサポートしています。

Dymola でパラメータをスイープ。クリックして拡大します。

パラメータのスイープ

 

複数のモデルを一度にシミュレーションします。複数のシミュレーションを異なるパラメータで実行して結果を比較する作業は、最も基本的なユーザー・タスクの 1 つです。Dymola のスクリプトを使用するか、Python から実行するか、内蔵機能を使用して実行できます。

Dymola の最新ユーザー・インターフェースでは、変数をドラッグ・アンド・ドロップするだけで、すべての結果をスイープして視覚化できます。パラメータが 1 つだけの場合は、すべての起動を出力するか、シミュレーション終了時点のポイントのみを出力するかを選択できます。2 つのパラメータを使用する場合、Dymola は最後のポイントからサーフェスを出力します。

パラメータのスイープが、コンピューターのプロセッサの利用可能なすべてのコアで自動的に並列実行されます。

モデルの較正

 

物理システムを表す Modelica モデルでは通常、設定が必要なパラメータが多く使用されています。パラメータの中には、設計仕様から判断しにくいものや測定が困難なものがあります。例えば、部品の慣性、摩擦、減少などのパラメータなどがあげられます。

モデルの較正(パラメータの評価)は、実際のデバイスで測定されたデータを使用してパラメータを調整し、シミュレーションの結果が測定データと一致するようにすることです。Dymola はシミュレーション結果と測定結果の差が最小限にとどまる最適なソリューションを実現するために、調整パラメータを変動させてシミュレーションを実行します。

設計の最適化

 

設計の最適化は、デバイスまたはデバイスの制御装置のパラメータを調整し、複数の条件や複数の状況でのシステムの動作を改善するために使用します。

Modelica モデルには性能を向上させるために調整可能なパラメータが多数あります。例えば、自動車のバネ定数、ギアボックスのギアレシオ、制御装置のパラメータなどです。

設計最適化は、システムの動作を向上させるためにパラメータを調整する手法です。調整パラメータは、向上を示す数学的条件が最小限にとどまるよう計算されます。条件値は通常、シミュレーション結果(オーバーショートや応答の立上り時間など)から得られますが、周波数応答や固定値解析から得ることもできます。

モデルの管理

 

モデル管理では、モデルの暗号化や Dymola のバージョン管理(CVS、サブバージョン、GIT)を使用できます。また、モデルの検証、テスト、比較のためのユーティリティもあります。

  • バージョン管理システムとの統合。
  • 回帰試験(シミュレーションと既知の有効な結果との照合)
  • クラスと条件の適用範囲
  • 変数単位とスタイルのチェック