抗体モデリング

生物製剤と抗体モデリング

 

生物製剤には、低分子薬剤にはないさまざまなメリットがあります。親和性と選択性の向上により、新しく困難なターゲットに対処できるようになりました。

このため、抗体や、二重特異性抗体などの治療向けのその他の生物学的モダリティを中心とする R&D プロジェクトが劇的に増加しました。しかし、これらのプロジェクトは、観点は異なるとはいえ、低分子の場合と同じ安全性および薬力学での課題を克服する必要があります。高い免疫原性や低い溶解性などの要因により、有効な候補となりえる薬剤の開発が停止することがあります。

モデリングとシミュレーションは、このような新たなクラスの治療法の開発を大きく進展させる可能性があります。たとえば、研究者は抗体の製剤特性を予測することにより、ラボ実験のみの場合よりもすばやく低コストでそれらの特性を改善する変異の提案をすることができます。

このために、BIOVIA Discovery Studio は、生物製剤の設計に役立つ豊富なツールセットを備えており、コンピューター上で候補の性能を最適化して物理的な作業を合理化できます。

Model
  • 自動化されたモデリング・カスケードで、軽鎖および重鎖抗体配列のセットと精選された PDB 抗体テンプレート・データベースから、高品質の 3D 抗体全長、Fab または Fv モデルをすばやく容易に生成
  • よく使用される抗体アノテーション・スキーマとして IMGT、Chothia、Kabat、Honegger を完全サポート
  • 重鎖および軽鎖の多重配列アライメントを同時に独立して実行
  • さらに専門家向けツールで抗体テンプレート構造を特定し、高品質のホモロジー・モデルを構築
  • 二重特異性全長抗体構造を構築する機能
  • CDR に特化したテンプレート構造、ループ構造移植、または de novo ループ・モデリングのいずれかを使用して CDR ループ構造を改良
  • 詳細モデル解析を実行
Design
  • 温度あるいは pH 依存的な変異導入による安定性および結合親和力の変化を予測
  • 構造の安定につながるジスルフィド架橋の位置を特定
  • ZDOCK を使用して抗体と抗原をドッキングし、相互作用する重要残基を同定
    • 抗体の安定性や有効性を損なうことなく、抗体ヒト化の残基変異を予測
    • CHARMm または NAMD を使用して、構造の柔軟性を陽溶媒ベースの分子動力学(MD)シミュレーションで調査
Predict
  • 等電点、溶解性、粘度(SCM*)、凝集傾向(Developability Index – SAP*)など、開発適合性の早期評価に向けて生物物理的特性を計算
  • 配列ベースのモチーフ検索を使用して、翻訳後修飾(PTM)が生じやすい部位を予測

*MIT からライセンス・イン