私たちは、あらゆる業界のお客様に持続可能なイノベーションを提供するソフトウェア企業として、自社の環境フットプリントを完全に管理することに尽力しています。
また、当社は、環境への配慮をオペレーションに取り入れています。詳しくは当社の環境宣言をご覧ください。
私たちは、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)が提言する4つの開示基礎項目が、環境の持続可能性という重要な課題に対処する当社の方法論を説明するのに有用なフレームワークであると考えています。
環境に与える影響のリスクに対応するための当社のアプローチは、気候変動対策を特に重視しています。
科学にコミットし、科学をよりどころとする企業として、温室効果ガス排出量削減目標の中で最も高い基準であるSBTi(科学的根拠に基づく温室効果ガス排出量削減目標イニシアチブ)を目標とするのは当然のことです。気候変動は世界の最も大きな脅威のひとつであり、これに対処するために持続可能なイノベーションを創出することが最も重要だと私たちは考えています。
ダッソー・システムズは、気候変動に対し二段階の戦略を策定しています。まず、気候科学に基づいた、サプライチェーン全体の温室効果ガス排出量削減目標を設定し、次に、2040年までにネットゼロを達成するため、大気中の二酸化炭素を回収し除去するプロジェクトに投資し、除去困難な温室効果ガスによる影響を緩和します。この戦略は、2019年の排出データを基準値としており、購入した物品やサービス、資本財、従業員の出張や通勤における排出削減経路を優先しています。
排出量削減のほかに、社外のステークホルダーと協力して地球温暖化にも取り組んでいます。当社は、サステナブルな発展を促進する、次のようなグローバル・イニチアチブに参加しています。EGDC(欧州環境保護デジタル連合、国連グローバル・コンパクト(UNGC)、SBTi(科学的根拠に基づく温室効果ガス排出削減目標イニシアチブ)、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)サポーターズ・ネットワーク、GeSI (Global Enabling Sustainability Initiative)、BSR (Business for Social Responsibility)、エレン・マッカーサー財団。ダッソー・システムズは、Corporate Knights 2021世界で最もサステナブルな100社(Top 100 Most Sustainable Corporations in the World)と、サステナブルなエネルギー移行のソリューションを提供する上場企業の年次リストであるClean200にランクインしています。
気候変動などのサステナビリティの課題は、ダッソー・システムズの戦略の中心に位置付けられており、最高レベルのコーポレート・ガバナンスでマネジメントされています。
気候変動への取り組みにおいて、当社は、製品・サービスの環境フットプリントとハンドプリントの両方を考慮しています。
主なサステナビリティの課題を特定およびマッピングすることが、ダッソー・システムズのサステナビリティ戦略の出発点です。このマッピングには、社内の情報だけでなく、米国の非営利団体、SASB(サステナビリティ会計基準審議会)が提供するフレームワークをはじめとする、外部の専門知識も活用しています。
たとえばSASBは、企業の財務パフォーマンスに影響を与える可能性があるESG要素について、SASBスタンダードという開示項目をセクター(業界)、業種ごとに設定し、投資家の中長期的な意思決定をサポートし、企業が開示する情報の質を高めることを目指しています。
技術・通信セクターに属するソフトウェア & ITサービスの業種の場合、 SASBスタンダードが規定する開示項目は以下となります。
ディメンション | SASBマテリアリティ・マップ (ソフトウェア & ITサービス) |
---|---|
環境 |
エネルギー |
社会資本 |
カスタマープライバシー データ・セキュリティ |
人的資本 |
従業員エンゲージメント、ダイバーシティ&インクルージョン |
リーダーシップとガバナンス |
競争行動 システミック・リスク・マネジメント |
社内でつぶさに検討し、これらの開示項目は当社にもあてはまると判断しています。詳しくは、アニュアルレポートの第1章および第2章をご覧ください。
SASBおよび当社の担当者は、エネルギー消費とそれに伴う気候への影響が、最も大きなリスクの一つだと認識しています。このリスクについて、ダッソー・システムズでは、サステナビリティに関する情報更新の一環として定期的に考察し、サステナビリティ専従の責任者を通じて社内のサステナビリティ委員会、グループの執行委員会、取締役会に情報共有しています。
上記の最も重要なリスクの一つである気候変動リスクを管理するために、その影響を測定して目標を設定する必要があると、私たちは認識しています。環境目標とKPI(重要業績評価指標)については、アニュアルレポートの第2章をご覧ください。
当社は、「GHG(温室効果ガス)プロトコル」に基づいて、カーボン・インテンシティ(炭素強度)を従業員1人当たりで算出し、分析しています。この算出は、以下の、サプライチェーン排出量における温室効果ガス排出の分類に基づいています。
スコープ3のカテゴリー11、販売した製品の使用に伴う排出について
ダッソー・システムズの製品は大半が代理店を通して間接的に販売されるため、スコープ3のカテゴリー11に該当せず、GHGプロトコルで定められた事業者の算定・報告の対象外ですが、当社はこの数値を自主的に概算し報告しています。カーボン・インテンシティの算出もこのような概算を含むものであり、たとえば、当社が2021年に販売した製品(メディデータを除く)の使用に伴う温室効果ガス排出量は530,771t-CO2eqでした。
従業員1人当たりの2021年、2020年、2019年のカーボン・インテンシティの比較は、下図をご覧ください。
2021年6月、SBTi (科学的根拠に基づく温室効果ガス排出削減目標イニシアチブ)により、ダッソー・システムズの温室効果ガスの排出量削減目標が承認されました。科学的根拠に基づく目標に従い、当社は、パリ協定の目標達成を支援し、世界の平均気温上昇を産業革命前に比べ1.5℃に抑える方法を開発します。
私たちは以下のことを達成します:
SBTiは、科学的根拠に基づく温室効果ガス排出量の削減目標の設定を企業に促し、低炭素社会への移行期における企業の競争優位性を高めます。SBTiは、CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)、国連グローバル・コンパクト(UNGC)、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)による共同イニシアティブです。 SBTiに基づくネットゼロ実現のための行動喚起は、気候変動対策推進の企業ネットワーク、We Mean Business Coalitionのコミットメントにも含まれています。SBTiは、企業が科学的根拠に基づき目標を達成するための最善の方法を定義してプロモーションをし、各企業に、目標を導入する際の障壁を軽減するリソースやガイダンスを提供し、他の組織とは独立して企業の目標の評価や承認をします。
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ダッソーシステムズの持続可能なイノベーションのビジョンは、人をすべての活動に中心に位置付けています。「The Only Progress is Human (未来を拓くのは、人間)」という信念のもと、社会にポジティブな影響をもたらします。
倫理的で持続可能な成長を追求することは、ダッソー・システムズの社会的責任(CSR)ポリシーと、より幅広いサステナビリティ戦略における柱のひとつです。
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