実践を通じた学習が重要な理由

幼いころ紙飛行機に夢中だったJulian Cheeが3DEXPERIENCE Eduの航空宇宙チャンピオンになったことは、彼にとってほんの第一歩にすぎませんでした。「実践を通じた学習」の模範であるJulianは、3DEXPERIENCEプラットフォームで習得したスキルを活かして、自らのプロジェクトを通じて航空宇宙分野への情熱を実現しています。ウィチタ大学で修士課程を始めたばかりのこの3DEXPERIENCE Eduチャンピオンが、学校として習得すべきスキルや、航空宇宙産業が直面している課題に対する自身の考えを語っています。

Julianはいかにしてロケットを作り上げたのか

Duration 11分33秒

あなた自身について、また3DEXPERIENCEプラットフォームを使うようになった理由を教えてください。

私は幼い頃からずっと飛行機や宇宙に強い興味を持っていました。子供の頃から、ラジコン飛行機をたくさん飛ばし、オリジナルの飛行機を作っていました。実は、2022年に友人たちと一緒に紙飛行機の最長飛行距離でギネス世界記録を更新しました。

ダッソー・システムズのツールに初めて触れたのは、マレーシアで行われた新入生向けの航空宇宙ワークショップに参加したときで、そこでCATIAを使った3Dモデリングの方法を学びました。その後すぐ、2018年にアメリカに留学して、ウィチタ州立大学で航空宇宙工学を学び始めました。履修した学部過程のひとつに工学製図がありました。この授業では、近隣の航空宇宙関連企業で主に使われているCATIAについて学び、実際に使用しました。

その後、自分のプロジェクトを数多く手がけるようになり、3DEXPERIENCEプラットフォームでCATIAの学生版を購入して、本格的に取り組み始めました。

3DEXPERIENCEプラットフォームを使ったプロジェクトを通じて、どのようなスキルを身につけましたか?

最も重要なのは、実践力だと思います。学生版の3DEXPERIENCEプラットフォームのおかげで、授業以外でもダッソー・システムズのソリューションを使い続けています。ほとんどの学生は、卒業後に職場で必要になるまで、学んだソフトウェアに触れる機会はほとんどありません。

ソフトウェアを使い続けたことで、トレード・スタディが特異分野になりました。

たとえば、飛行機やロケットのコンセプトをスケッチして、特定の設計が決められない場合、いくつかのコンセプトを3Dモデリングし、3Dプリントやレーザー・カッターで試作する前に、各部品の組み合わさ方を確認できます。

これにより、細かな点まで気を配る力が大いに高まりました。ネジ穴、配線、スイッチなど、あらゆるパーツをモデリングして、失敗なく組み立てられるかどうかを確認しています。


そのおかげで、作業のクオリティも高まったと思います。3DEXPERIENCEプラットフォームのCATIAには、高度なレンダリング機能とフライスルー機能があり、クリックするだけで、とてもリアルなグラフィックを作成できます。これにより、専門家と同じクオリティで仕上げることができます。

Julian Chee profile picture > ダッソー・システムズ

Julianのプロフィール

Julian Cheeは、マレーシア出身の航空宇宙エンジニアです。ウィチタ州立大学で学士号を取得後、その後Airbus社で実務経験を積みました。その後、大学院研究助手として勤務しながら、航空宇宙工学の修士号を取得しました。

あなたの周りにロケット設計に夢中な仲間がいなくても、心配はいりません!JulianのYouTubeチャンネルやLinkedIn、学生コミュニティをチェックして、彼の航空宇宙への情熱と専門知識に触れてください。Julianをフォローして、航空宇宙に関するインスピレーションを得てください。

実践を通して学ぶことがとても重要と考えている理由を教えてください。

ウィチタ州立大学では、数多くのプロトタイピング・ワークショップや製造施設、各種設備・ツールが整っており、アイデアを思いついたらすぐに形にできるきます。私の経験では、多くの学生が大きな志を持っている一方で、それを実行に移す力が足りないように思います。素晴らしいアイデアを思いつくだけでなく、それをまとめて実際に製品を作り上げるのはとても難しいことです。

航空宇宙分野では、実行力が何よりも重要です。専門分野の知識を身につけて、最後までやり遂げることが大切だと思います。分析の基本的な制約を守り、限界を理解したうえで、材料を購入して、実際にものづくり取り組んでください。

CADでの設計から実際の製品作りに至るまで、常に学ぶべきことがあり、この経験を通じてより優れた設計ができるようになります。実際の業務でも、プロトタイプやモックアップをできるだけ早く作ることで、生産や運用上の課題を早く解決できます。

だからこそ、「とにかく作ってみる」というのが私のモットーです。

環境問題が航空宇宙および防衛産業にもたらしている課題について、またそれを踏まえたうえで、どのような未来像を描いていますか?また、目標を達成するために必要なスキルは何でしょうか?

私はAirbus社の若手エンジニアです。既存の航空機の改良だけでなく、「ゼロからのまったく新しい設計」にも取り組んでいます。

航空宇宙製品では、軽量化、製造コストの削減、空力特性の向上による燃料消費量の削減が常に基本的な取り組みです。今後は、持続可能な航空燃料への移行が確実に進むでしょう。Airbus社も水素燃焼航空機の開発に非常に積極的に取り組んでいます。

私はまだ新しい航空機の開発には携わっていませんが、旧版の設計をより持続可能なものに改良する際の最大の課題のひとつは、多くの旧式の航空機部品がCADで設計されていないことです。

しかし、部品や製品のデジタル・レプリカは、常により多くの有益な情報を提供してくれます。これにより、部品の大幅な最適化が可能になり、強度などのより詳細な情報を把握できます。したがって、学生たちが磨くべき重要なスキルのひとつは、リバース・エンジニアリングの能力だと考えています。ウィチタの多くの若手エンジニアが地元の研究所で働いているのですが、自分たちの模型飛行機を持ち込んでスキャンし、古い部品をすべてリバース・エンジニアリングして3DEXPERIENCEで即座に再現しています。これは実に優れた実践です。

3DEXPERIENCEプラットフォームのようなツールを使って、将来のエンジニアはビジョンを実現するために必要なスキルをどのように身につけることができると思いますか?

システム・エンジニアリングのような新しい工学手法を理解することが非常に重要です。

これまではさまざまなソフトウェア・ソリューションを使っていましたが、3DEXPERIENCEプラットフォームのような、すべてが統合されたモデルベースのシステム作業が可能なソフトウェアが大きな変革をもたらしており、今後の業界において重要な鍵となるでしょう。

Airbusで働き始めた頃、一番驚いたのは、さまざまなプロセスが極めて複雑なことでした。製品ライフサイクル管理、構成管理、リリース・プロセスなど、これらはすべて正式な体系化されたプロセスであり、これらすべてを学生が経験する機会はほとんどありません。

3DEXPERIENCEプラットフォームが優れている点は、あらゆるプロセスを一元的に把握できることです。これにより、学生たちも大手航空宇宙企業が実際に採用している手法をリアルに体験できます。 特に、3DEXPERIENCE プラットフォームのプロジェクト管理機能を活用して、計画通りに作業を進めることを強くお勧めします。このプラットフォームは高いカスタマイズ性を備えており、複数のプログラムを立ち上げることなく、タイムテーブルやToDoリスト、その他の優先事項などをダッシュボードにピン留めして効率的に管理できます。

3DEXPERIENCEプラットフォームのもうひとつの優れた点は、学生コミュニティです。多くの学生や業界の専門家に常に交流でき、質問への回答やサポートを受けることができます。これは非常にユニークで価値あるコミュニティだと思います。全体的な知識も日々蓄積されており、いつでもアクセスできるので、問題をより迅速に解決できます。

Julianと同じように持続可能なプロジェクトに取り組んでみませんか?今すぐライセンスを取得してください!