高揚力空力シミュレーション向けPowerFLOW

 

航空宇宙向け非定常高揚力シミュレーション

 

現代の航空機設計において、高揚力システムの開発は大きな進展であり、航空機全体の性能とコストに大きな影響を与えています。開発に際しては、性能、最大揚力、重量、コスト、騒音など、さまざまなトレードオフについて検討を重ねる必要があります。高揚力システムの設計とテストには、依然として何ヵ月も要する風洞実験を行う必要があります。こうした風洞実験はコストがかかり、実際の飛行条件も正確に反映されません。搭載効果が結果に影響を及ぼし、小規模なモデルでは詳細な形状を完全に捉えることができず、飛行時のレイノルズ数とマッハ数を再現することも容易ではありません。

技術面での課題

航空宇宙産業では、こうした課題の解決策をCFDに求めています。シミュレーションは、風洞実験や飛行試験に先立ち、準備段階や構想設計段階で実行できます。設計代案を評価できるため、風洞実験に比べ柔軟に低コストで行うことができます。またCFDは、少なくとも理論的に、風洞の据え付けやスケールによる影響を克服することが可能です。

しかし、従来のCFDツールでは、高揚力翼の高い非定常性と複雑な流れを正確にシミュレーションすることができません(最大揚力の予測は特にそうです)。翼全体のメッシュを作成するには何週間もかかり、大幅な簡略化が必要なうえ、ソリューションの精度に与える影響も把握できません。また一般的に、シミュレーションでは定常状態を解析するため、実世界の非定常性による重要な影響は考慮されません。特に、広範囲に分離した非定常流が揚力性能を左右する場合の大きな迎え角は解析されません。

 

SIMULIAソリューション

PowerFLOW製品群は、画期的なソリューションを実現します。高揚力の翼について、スラット、フラップ、ブラケット、フェアリングなど、すべての形状の詳細を再現できるため、簡易化する必要がありません。PowerFLOWのシミュレーションは本質的に非定常であるため、高揚力システム上部の非定常流を最大揚力以上まで正確に予測できます。業界のパートナーが実施したさまざまな検証から、PowerFLOWが従来のCFDツールよりも正確に高揚力空力を予測できることが実証されています。最新のコンピュータを活用することで、複雑で詳細な形状の翼であっても、一晩で結果を得ることができます。

PowerFLOWの高揚力空力アプリケーションでは、以下が可能です。

  • cL,maxの予測
  • スラットとフラップの構成の最適化
  • ボルテックス・ジェネレーターの設計と設置
  • 着陸装置と高揚力システムとの相互作用
  • フラップ・エッジとスラットの騒音低減
  • フローコントロール