機能

Opera

Operaシミュレーション・ソフトウェアは、有限要素解析ソフトウェア・スイートです。電磁気システムや電気機械システムのシミュレーションを2次元と3次元で実行できます。Operaは、その低周波シミュレーション性能で既存のSIMULIA EMポートフォリオを補完します。磁石や電気モーターなど電気機械の設計に非常に有効です。

 

 

GUI

コンポーネントまたはアセンブリーを、既存のCADシステムからインポートするか、Operaの組み込み2Dスケッチャーまたは3D Modellerを使用して作成できます。Operaのモデル・ファイルにはそのファイルを作成したコマンドの実行履歴がすべて記録されるため、ファイルの「再生」と変更が可能であり、標準製品の設計バリエーションを自動化するテンプレートの作成が可能です。

利用可能な前処理機能:

  • CADインポート
  • 形状の構築(ブーリアン演算、スイープ面、面間のロフト、2Dスケッチ、コピーと変換、背景領域、ブレンドと面取り)
  • パラメータ化と再構築
  • 自動メッシュ(メッシュ制御、スキン効果と薄板のレイヤー化)
  • 外部回路の定義

シミュレーションの完了後、Operaの包括的なポストプロセッサにより結果の解析が簡素化されます。場、温度、または応力を表示するほか、多数の関数があり、算出した数値をユーザーになじみのある形式や単位で準備して表示します(力、力の損失、蓄積エネルギーなど)。さらに、計算した電場および磁場を通過する粒子の軌道も計算して表示します。

利用可能な後処理機能:

  • 場の値(3D形状サーフェス上の境界とベクトル、任意の平面上の境界とベクトル、円筒状および球状の2Dサーフェス、ラインに沿ったグラフ、3D空間の円と円弧、等値面、テキスト・ファイルへのエクスポート)
  • 統合された値(力とトルク、エネルギーと力、ライン、表面積と体積の積分、Q値)
  • 調和解析
  • 変形形状
  • 荷電粒子追跡(形状に表示、サーフェスとの交差、ビーム電流密度マップ)
アプリケーション環境

Machines Environmentを使用して、パラメータ化されたテンプレートを用いてモーターおよび発電機モデルを迅速に設定および解析できます。Machines Environmentには、ユーザーの設計要件を満たす広範なモデル・カスタマイズが用意されています。

利用可能な標準機械:

  • DC
  • 誘導
  • PM同期
  • PM外部ローター
  • スイッチト・リラクタンス
  • 同期リラクタンス
  • 同期

標準設計計算は、逆起電力、コギング・トルク、負荷トルク、開回路および短絡曲線などの有益な結果を取得するために実行できます。

Opera Optimizerを使用した直接の結合により、ユーザー要件に基づいた設計の改良と最適化ができます。

Transformer Environmentを使用して、変圧器および原子炉モデルの最適化の定義、解析、準備を自動的に行えます。標準解析には、短絡、開回路、突入電流が含まれます。有限要素解析が実行されるため、真の非線形特性と表現されるドライブ回路を使用した正確な計算結果が得られます。自動出力される数値には、インピーダンス、抵抗、力と損失が含まれ、さらに磁束密度やその他の数値用の通常の表示オプションがあります。このEnvironmentはOpera Optimizerと統合されているため、ボルト径を通したコアの寸法などのパラメータを自動的に最適化できます。

取得できる標準結果:

  • 効率性
  • インダクタンス
  • 飽和曲線
  • 短絡解析
  • 開回路解析
  • 突入電流/荷重テスト
  • 非定常のスイッチ・オン
  • 損失 - 銅、渦電流、ヒステリシス
  • 設計の最適化
  • Simulink®との協調シミュレーション
  • 迷磁場/シールド解析(EMC/EMI)
  • コイル上の動的力
マテリアル

以下の特性を示す材料を解析するオプションがあります。

  • 線形または非線形の電磁気挙動(ヒステリシス有)
  • 等方性、直交異方性、または積層特性
  • 永久磁石特性(磁化および消磁ソリューションを含む)

 

マルチフィジックス

Operaは、電磁気/電気機械装置の設計支援を意図したソリューションです。そのため、主要な機能は低周波数電磁気です。しかし、構造応力や熱解析などその他のフィジックスもサポート機能として必要です。つまり、Operaはマルチフィジックス・ソフトウェアです。解析は連鎖し、結果は異なるフィジックス間で渡されます。プロパティは非線形です。たとえば、電磁界解析を実行して損失結果を熱解析に渡し、熱分布を計算した後に、温度依存材料特性を考慮した後続の電磁界解析を実行します。これは、永久磁石モーター内のトルクの損失や荷重下の磁石の均一性などのスタディに使用できます。

最適化

Opera Optimizerは、最適な設計を実現するのに役立つソフトウェア・ツールです。Operaと完全に統合され、マルチフィジックス問題で利用可能な設計空間をすばやく簡単に検討できます。決定論的および確率的方法を組み合わせた効率的な最適化アルゴリズムを使用して、単一目的および多目的の最適化問題を解決します。

以下を使用して最適化問題を簡単に定義:

  • 設計変数および数値限界
  • 不等式および等式制約
  • 目的関数、およびそれらの最小化または最大化

最適化プロセス自体を制御する方法:

  • 最適化アルゴリズムの終了基準
  • 初期集団分布の設計
  • 維持するソリューション・データベース・セット