Clichy, France, October 7, 2002 - L'Oreal RechercheとDassault Systemesは2002年10月7日、L'Orealの研究員が、毛髪関係の研究と教育にDassault SystemesのCADソフトウエアであるCATIA V5を使用していることを発表しました。3次元イメージを使って、これまで見ることが出来なかった毛包(頭皮の下の毛根を包み込む組織)内部を表示することができるようになりました。

頭皮には、150,000の毛包があります。それぞれが、筋肉、脂腺、そして汗腺とつながっています。毛包は、約3年間髪毛ファイバーを生産しつづけますがその間には、急速な退化フェーズ(3週間)とその後、髪の毛が抜ける3ヶ月の休息フェーズという期間があります。人間特有のプロセスとして、毛包はその後、肝細胞貯蔵所から再生し、もう一度髪の毛の生産を始めます。

これまで、L'Orealの研究員が直面する最も大きな挑戦の一つに、毛包の明瞭で簡潔な3次元イメージを作成することがありました。今ではCATIA V5により、このよく知られていながら驚くべき機能をもつ頭皮の様々な部分を3次元上でモックアップやバーチャルモデルとして視覚化することが出来ます。これは、教育上、そして科学上において大きな価値をもたらすものです。

"L'OrealのHair Biology Research、Project DirectorであるBruno Bernardは、「これまで、髪の毛をソリッドモデルで扱うことは出来なかった。組織の断面は2次元ツールで行ってきたが、毛包の異なる要素を思いのままに、視覚化し、様々な角度視野からの検証や変更することはできなかった。CATIA V5は髪の毛のバーチャル・モックアップを実現し、ついに我々はこの毛根器官の複雑さを理解することが可能となる。"CATIA V5は、あらゆるアングルおよびレベルからのバーチャル世界で断面検証を実現するだけでなく、毛根のサイクル中に受ける内部制約や変化の理解を促進する、優れた学習ツールだ。」と述べています。

"Dassault Systemesのexecutive vice president, sales and marketingであるEtienne Droitは、「今回のL'OrealとDassault Systemesとのパートナーシップは、CATIA V5のような3D Product Lifecycle Management (3D PLM)ソリューションの適用範囲を拡大する。"従来、CATIA V5は車、飛行機、そして機械装置の設計に利用されてきた。L'Orealは現在、生物の研究にCATIAを活用している。例えば皮膚のように、身体の異なる部分を研究するために同様のアプローチが今後適用されることも考えられ、この長期展望は非常に刺激的なものだ。」と述べています。

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