Suresnes (France) and Tokyo (Japan) - March 25, 2002 - Dassault Systemes (Nasdaq: DASTY; Euronext Paris: #13065, DSY. PA)とIBMは2002年3月25日、造船業界向け3D PLMソリューション構築に向けて、国内造船大手であり、またコンテナ船およびタンカーの製造において世界をリードする石川島播磨重工業株式会社(以下IHI)が3D PLM(3D Product Lifecycle Management)の分野に於いて協力することで合意したことを発表しました。

 

 

3D PLMは、CATIA(設計)、ENOVIA(コラボレーションと管理)、そしてDELMIA(製造)からなり、Dassault Systemesが開発し、IBMが販売とサポートを行っています。3D PLMによりユーザー企業は、設計、製造、メンテナンスおよびサポートにいたる様々な業務プロセスにおいて、プロダクト、プロセス、そしてリソースの単一モデル(PPR)を共有し、ビジネス・プロセスを最適化することが可能になります。Dassault SystemesとIBMはアジアの主要業界の一つである造船業界における開発プロセス革新を促進することを目的に、両社の製品設計テクノロジーとIHIの造船分野における専門ノウハウを吸収し、造船業界向け3D PLMソリューションの開発に反映していきます。また、今回の造船業界向け3D PLMソリューションに関するサービスおよびサポートはIBMならびにIBMビジネスパートナーより提供されます。Dassault Systemes/IBMの造船業界向け3D PLMソリューションの構築は2002年にスタートし、その完成は2004年から2005年を予定しています。

 

 

3D PLM for shipbuilding is a natural evolution of product design technologies deployed within other manufacturing industries.Most of these technologies, validated by other transportation sectors such as rail, automotive and aerospace, can be reused by the shipbuilding industry. By working with major shipbuilders such as IHI, and with their recent alliances with naval, marine education and commercial shipbuilding businesses, IBM and Dassault Systemes are moving to the forefront of state-of-the-art shipbuilding technology. 

 

 

IHIは現在、自社開発3D(3次元) CADシステム「あじさい」を設計の上流から生産現場まで、情報の中核としてのプロダクトモデル作成ツールとして活用しているほか、コンセプト設計の一部にCATIA V5を採用しています。今回の協力は、IHIがCATIA V5の柔軟性およびデータ互換性を評価し、将来的に「あじさい」とのデータ互換性も視野に置いたものです。Dassault Systemes、IBMは、非常に複雑な造船CAD特有の属性情報の管理に対するIHIよりのノウハウを反映し、PLMソリューション群の統合に向けて開発します。

 

 

今回のパートナーシップ締結を受け、IHIはプロジェクトチームを発足、Dassault SystemesとIBMの造船スペシャリストチーム、そしてIBMビジネスパートナーと協力し、造船業界向け3D PLMソリューションのメリットを最大限に引き出すための新メソドロジーの確立、船舶設計における特有のニーズを定義・検証を展開していきます。

 

 

CIMdataのshipbuilding analystであるJohn Mackrellは、「国際競争の激化、そしてより付加価値の高い洗練された船舶建造の必要性が高まり、造船各社はIBMソリューションに注目している。このため、多くの造船企業が3D概念と設計環境へと移行し、Dassault SystemesとIBMの提供するテクノロジーとベスト・プラクティスが融合したシステムの構築を熱望している。両社の古くからのパートナーシップは造船業界に向けて前進している。」と述べています。

 

 

IHIの船舶海洋事業本部 主席技監 永井 洌氏は、「当パートナーシップのキーワードは、オープン性と互換性だ。造船産業の事業構造改革、21世紀の新たな造船産業の事業分野を開拓する上で、情報の共有化やコンカレントエンジニアリングの重要性、更には顧客満足度とコスト低減の両立が叫ばれている。こうした課題を克服するべく、我々はDSとIBMの造船業界向け3D PLMソリューション・プロジェクトに協力し、我々の長年の経験、ノウハウを提供し、広く、最良なシステム構築を目指す。」と述べています。

 

 

Dassault Systemes のExecutive Commettee Advisor であるFrancis Bernardは、「世界の造船市場をリードするIHIが我々のプロジェクトに参画したことは大変光栄だ。特に自社開発の経験があるIHIとパートナーシップを締結したということは大変意味のあることであり、DSの造船アプリケーション開発を促進する他、我々の造船業界への継続的なコミットメントを表している。」と述べています。

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