フォンダメンタル・ファンデーションと精神医学専門の医療データ・ウェアハウスを協同開設
- 高性能、独立的、拡張性を備えたクラウド環境で、機密性の高い医療データを最高水準で保護
- ダッソー・システムズはOUTSCALEブランドを通じて、医療データの処理・分析におけるセキュリティ需要の高まりに対応
- 本取り組みは、フランスが掲げる2025年公衆衛生優先規定と連動し、複雑な臨床データを主権的かつ安全性の高い枠組みの中で構造化し、活用を可能にします
※本リリースは、仏ヴェリジー=ヴィラクブレーにて現地時間2025年 5月20日に発表したリリースの日本語参考訳です。
ダッソー・システムズ(Euronext Paris: FR0014003TT8, DSY.PA、以下ダッソー・システムズ)と、精神医学分野におけるフランスの科学協力財団フォンダメンタル・ファンデーション(FondaMental Foundation)は本日、フランスで精神医学に特化した全国規模のヘルス・データ・ウェアハウス(HDW)を展開するために協業を開始したことを発表しました。このプロジェクトは、フランスの2025年公衆衛生優先規定に沿ったもので、精神疾患の理解、診断、治療の向上を目指し、複雑な臨床データを主権的で安全性の高い枠組みの中で構造化し、活用することを目的としています。
OUTSCALEブランドを展開するダッソー・システムズは、この医療データ・ウェアハウスの展開を通じて、医療データの処理と分析に対するセキュリティ需要の増加に対応します。さらに、双極性障害、統合失調症、治療抵抗性うつ病、自閉症スペクトラム障害などの複雑な精神疾患に関するフォンダメンタル・ファンデーションの活動を支援します。
OUTSCALEソブリンクラウドは、ヘルスデータホスティングとフランスの国家情報システムセキュリティ機関(ANSSI)のSecNumCloud 3.2の認定を受けており機密性の高い医療データの保護において最高水準を満たしています。高度な演算能力、信頼できるインフラ、最適化されたネットワークを備えたこの主権的かつ拡張性のあるクラウド環境は、精神疾患に関する科学的理解を進展し、より正確かつ個別化された医療の実現を後押しします。
フランス高等教育・研究省によって設立されたフォンダメンタル・ファンデーションは、精神医学の研究と治療の改善に取り組む科学協力財団です。それぞれの病理学に特化している54の専門家センターのネットワークを管理し、患者は医療専門家からの紹介で包括的な評価(身体的、精神医学的、神経心理学的)を受けます。これにより個別化された治療プログラムの構築が可能になります。またこれらの評価過程では、患者の同意のもとで大量の臨床データと生体試料が収集、匿名化され、データベースとバイオ・バンクに登録されます。既に2万人以上の患者が受診し、6,000人が診断を受けています。 各専門家センターでは、患者1人当たり2,000以上の臨床データが収集されています。
本取り組みは以下のような成果を実現します。
- 精神科医、一般開業医、専門医間の連携を高め、患者のモニタリング改善とケア方針の最適化
- 精密な診断と新しい治療戦略の開発
- X線、MRI、CTスキャンなどを高精度で分析する医療画像診断における現在の用途と同様に、精神科医療における機械学習モデルと人工知能(AI)の統合
フォンダメンタル・ファンデーションのエグゼクティブ・ディレクターであるマリオン・ルボワイエ氏は、次のように述べています。「このプロジェクトは、精神医学研究の基盤となるツールを提供してくれます。マルチモーダルデータを安全かつ主権性ある環境に統合することで、精神疾患の理解、診断精度の向上、そしてより適切な治療への道が開けます。ダッソー・システムズとの協業により、私たちは精密精神医学の推進に取り組み、患者と医療従事者の双方に貢献していきます」
ダッソー・システムズは、この協業関係の成功を基に、希少疾患、心血管疾患、糖尿病、神経科学、関連医療機関など他の病態にもこのアプローチを拡大することを目指しています。この取り組みは、収集した医療データを賢明かつ安全に運用することで、未来の医療を再定義するという強い信念に基づいています。
ダッソー・システムズのOUTSCALのCEOであるフィリップ・ミルタンは次のように述べています。「フォンダメンタル・ファンデーションとの協業を通じて、私たちは、最先端の技術と安全性を提供し、精神医学研究に革新をもたらします。今回のヘルス・データ・ウェアハウスは、医療分野における革新的な取り組みの第一歩となります。私たちは、AIとクラウド技術の力で、より個別化され、予測可能な、人間中心の医療を共に築くという大胆な目標を体現し、ほかの医療機関にとっても変革の手本となるでしょう」
本発表は、ダッソー・システムズが精神医療およびと精神疾患分野において取り組む継続的な活動の一環です。同社はヘルスケア分野におけるデジタル変革というビジョンのもと、最先端技術の統合を通じてさらなる貢献を図っています。これらの革新の中には、データモデリング、シミュレーション、データインテリジェンスを可能にする医療向けバーチャルツインや、臨床試験の仮想化を実現するためのMEDIDATAプラットフォームが含まれます。これらの技術は、精神医療の課題に対応したソリューションを提供し、研究と治療のプロセスをより強化するための中心的役割を担っています。
(以上)
ダッソー・システムズのライフサイエンス&ヘルスケア向けソリューションについての詳細はこちら:
https://www.3ds.com/ja/industries/life-sciences-healthcare
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フォンダメンタル・ファンデーションについて
フォンダメンタル・ファンデーションは、2007年にフランス研究省の主導のもと設立され、重度の精神疾患分野における科学的協力を目的とした機関です。フォンダメンタル・ファンデーションの使命は、最先端研究の推進、診断と患者モニタリングにおける革新、専門家の育成、一般市民への情報提供、そして精神医学分野すべての関係者を結びつけることです。本団体は統合失調症、双極性障害、治療抵抗性うつ病、自閉スペクトラム症に重点を置き、科学界や医療界、患者、そしてその家族に希望ある解決策を提供することを目指しています。公益団体として認定を受けており、公的・民間資金の両方に支えられながら、フランスの科学的知見を国際的に普及・共有し、迅速な成果の達成と精神疾患克服を目指しています。詳細についてはこちらをご覧ください。
ダッソー・システムズ について
ダッソー・システムズは3DEXPERIENCE®カンパニーとして人々の進歩を促す役割を担い、企業や個人のお客様に対して、持続可能なイノベーションを実現するためのバーチャル コラボレーション環境を提供しています。当社のお客様は、3DEXPERIENCEプラットフォームとアプリケーションを用いて現実世界のバーチャルツイン・エクスペリエンスを生み出すことで、製品やサービスの考案、製造、ライフサイクルマネジメントのプロセスを再定義でき、結果として、世界をより持続可能なものにするために価値ある影響を及ぼすことができます。また、ダッソー・システムズはお客様と共に、消費者や患者、市民など全ての人々のために、人間中心の経済活動であるエクスペリエンス・エコノミーを推進しています。ダッソー・システムズは150ヵ国以上、あらゆる規模、業種の37万社以上のお客様に価値を提供しています。より詳細な情報はホームページ、https://www.3ds.com/ja(日本語)、https://www.3ds.com(英語)をご参照ください。
