ラインで稼働しているロボットから実際のデータを得ることは、現場経験が短いロボット・スタートアップにとって極めて重要です。これらのデータにより、予知保全プロセスを作成して、効果的な継続的改善ループを構築できます。 これを実現するには、ライフサイクルの各段階で問題を早期に発見して、原因を正確に診断、対策を決定および関連する関係者と得られた教訓を共有するために役立つソリューションに投資する必要があります。

保守プロセスの計画、可視化、資産化

コストのかかるダウンタイム、労災、さらには死亡事故の原因となるため、予期せぬ技術的な障害を防ぐことは、メーカーにとって非常に重要です。産業用ロボット・プロバイダーも同様に、このような障害を防止できなければ、信用や評判を落とす恐れがあります。

 

専用の保守プロセスによってすべての関連情報を単一のプラットフォームで一元化することで、保守活動を合理化できます。これには、交換可能または修理可能な部品を特定して、その情報を効果的な在庫管理と保守ワークフローに使用することも含まれます。この情報を強化しすべての関係者が容易にアクセスできるようにすることで、問題や障害が発生した場合に迅速かつ効果的に行動することができます。 

 

保守プロセスにいつでもどこでもアクセスできるようにするには、保守プロセスの各ステップで必要となる部品やツールを明確に把握することが重要です。これは、アセットのサービス材料要件の包括的なビューを提供する、サービス部品表(sBOM)を使用することで達成できます。保守プロセスの各ステップをsBOMの特定の項目にリンクさせることで、オペレーターは、各作業を完了するために必要なことを正確に把握できます。 

予知保全の導入

E-Book

予知保全の可能性を最大限に高める

企業は予知保全の価値を認識しています。 その可能性を最大限に高めて、実証済みの戦略に従って導入を成功させるための要点をご覧ください。

予知保全とは、意思決定者がアセットの保守が必要な時期を予測して、必要に応じて保守を実行できる見通しを立てるモデルです。これにより、事後的な保守や予防保守に比べて、ダウンタイムや保守コストを大幅に削減することができます。しかし、予知保全は、有意義かつ実行可能な推奨事項を策定するために、大量の最新かつリアルタイムのデータに依存しています。 

 

クラウド版3DEXPERIENCEプラットフォームにより、分析済みのデータをいつでもどこでからも予知保全システムに提供し、予知保全の可能性を最大限に高めることができます。さらに、技術者の専門知識と経験を活用して保守手法を改善し、それらを企業全体で効果的に資産化して再利用することもできます。予知保全は、これらのプラクティスを最適化して、効率と信頼性を向上させるのに役立ちます。 

ロボット・スタートアップにとって、データは極めて重要です

Asset Quality Intelligenceは、アセットが最適かつ確実に活用されていることを確認するために役立つ、保守プロセスの極めて重要な要素を提供します。アセットの品質と効率/効果をモニタリングすることで、潜在的な問題が致命的になる前に特定して予防措置を講じ、ダウンタイムや高額な修理を避けることができます。データを使って企業はアセットの稼動に関する詳細な情報を収集し、予知保全手法を開発および導入できます。 

顧客を維持して満足度を確保するためのサポートが、ロボット・プロバイダーにとってますます重要になっています。しかし、品質関連データの収集は、特に情報がチーム間、専門分野間、企業間に分散して関連付けらていなかったり、コンテキスト化されていない場合は現実的な課題となる可能性があります。このようなデータを収集および処理してサプライヤーと共有することで、次世代製品の改善に役立てることができます。 

クラウド版3DEXPERIENCEプラットフォームは、継続的なフィードバック・ループを可能にし、製品品質とアセットの効率/効果を途切れなく改善します。このプラットフォームを活用することで、保守プロセスを最適化し、卓越したオペレーションを推進できます。

サービスベースのモデルの可能性:サービスとしてのロボット

ロボット市場は、ロボットの販売ではなくリースを行うRaaS(サービスとしてのロボット)など、サービスベースのビジネス・モデルにシフトしています。自律型ロボットの利用増加が、このトレンドを推進しています。メーカーは、必要に応じて生産規模を拡大または縮小することで、市場環境の変化に機敏に対応する必要があります。RaaSにより、保守の課題を取り扱う必要性などのオーナーシップにおける負担を回避し、これを実現できます。 

このようなサービスベースの市場に適応するため、ロボット企業は単にロボットを販売またはリースするだけでなく、データ収集、人工知能、予測操作などの付加価値サービスを提供することができます。これにより、競争の激しい市場で差別化を図り、顧客に付加価値をもたらすことができます。

 

詳細

3DEXPERIENCEプラットフォームによる、ビジネス・トランスフォーメーションの詳細

クラウド版3DEXPERIENCEプラットフォームによる、ロボット設計・製造方法のトランスフォーメーションをご覧ください。