リアリスティック・シミュレーションと3Dコラボレーションを包括し、パートナーシップを拡大へ
独ケルン発 2007年11月22日付発表のプレスリリース参考日本語訳
3DとPLM(プロダクト・ライフサイクル・マネージメント)ソリューションにおけるワールド・リーダーであるダッソー・システムズ (本社:仏パリ、Nasdaq: DASTY; Euronext Paris: #13065, DSY.PA)は、Toyota Motorsport GmbH(以下、Toyota Motorsport)とのパートナーシップを拡大したことを発表しました。これによってToyota Motorsportでは、バーチャルな車両検証のためのリアリスティック・シミュレーションと3Dリアルタイム開発ハブを包括し、ダッソー・システムズのエンド・トゥ・エンドPLMソリューションを拡充します。Toyota MotorsportのF1チームは、常に技術イノベーションの限界に挑戦することで、トヨタの「カイゼン」精神を体現してきましたが、その中でダッソー・システムズが大きな役割を果たしています。
Toyota Motorsportのミッションは、2週間間隔という非常に厳しいレーススケジュールを守りながら、パナソニック・トヨタ・レーシングF1チームに、可能な限り最速のレーシング・カーを提供することにあります。その中で、最大の課題の1つは、サーキットの形状、ドライバーのレーシング・スタイル、天候状態、FIA 規則[1] への対応といったさまざまなレース条件に対応しながら車両のデザインをタイムリーに調整しなければならないことです。
Toyota Motorsportの社長であるJohn Howett氏は、以下のように述べています。「すべてのパートナーシップがそうですが、特にダッソー・システムズとのパートナーシップは、お互いに大きな利益をもたらしています。ダッソー・システムズは我々に、F1で欠かせない最先端の性能を実現できる車両開発ソリューションを提供してくれます。同時に、F1で要求される素材や性能に対する究極的な挑戦が、ダッソー・システムズのテクノロジーを新しい限界へと引き上げているはずです。」
2004年に両社のパートナーシップがスタートし、Toyota Motorsportはダッソー・システムズのCATIAをバーチャル設計に、ENOVIAを製品データ管理やコラボレーションに採用し、F1開発のハブを構築しました。今日、この開発ハブでは誰もが瞬時にデザインや製品情報にアクセスして、直感的に内容を理解することができるように、3Dを共通のプロジェクト言語として使用しています。例えば、生産現場や組み立てラインのスタッフ全員がこの開発ハブを通じて、製造する部品を確認します。またメカニックは、ダッソー・システムズのDMU(デジタル・モックアップ)アプリケーションを使って、車両の組み立てに必要な要件を理解することができます。Toyota Motorsportのマーケティング部門では、フォトリアリスティック・レンダリングを使って、多くのTV視聴者に企業ロゴがどう映るのかを、前もってスポンサーに見せています。こうした全ての活動において、精度とスピードが向上し、継続的な改善を実現しています。
車両開発期間をさらに短縮するためにToyota Motorsportでは、ダッソー・システムズのリアリスティック・シミュレーション製品であるSIMULIAの利用を開始し、バーチャル・テストを行っています。また、同社のシャシー部門では、Abaqus FEAを使って、重要な構造算出を車両開発の初期段階で実施しています。Toyota MotorsportのIT technical applications担当ManagerであるMarkus Schwarze氏は、次のように述べています。「スピードと精度をもたらす非線形解析ソフトウエアのおかげで、即座にシャシーを微調整し、車両のパフォーマンスを最適化できるようになりました。2週間ごとに特徴の異なるトラック環境でレースを行う中で、最高のパフォーマンスを得るには、これは非常に重要なのです。」これらのツールはエンジン部門でも採用されており、実際に製造する前に、モデルの検証、仕上げを実施することが可能となり、最終的にはレーシング・カー開発期間の短縮を実現しています。
大手自動車会社と20年以上にわたる協業を続けているダッソー・システムズは、PLMソリューション群を提供することで、顧客企業の競争力強化をサポートしています。
ダッソー・システムズの自動車業界向けソリューションについての詳細は、こちらのサイトをご覧下さい。
http://www.3ds.com/products-solutions/plm-solutions/ (英語)
http://www.3ds.com/products-solutions/plm-solutions/
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[1] Fédération Internationale de l’Automobile : 国際自動車連盟
Toyota Motorsport GmbH(トヨタ・モータースポーツ) について
Toyota Motorsport GmbHは、トヨタ自動車株式会社の100%子会社で、トヨタF1プロジェクトの国際本部です。パナソニック・トヨタ・レーシング(トヨタF1プロジェクト)は2001年に設立され、2002年にレースに初参戦しました。世界32カ国、合計650名のスタッフがドイツのケルン工場に集結し、シャシー、エンジンを含むF1カーをゼロから開発しました。同社の目標は、並み居る競合チームを抑えて、F1で世界チャンピオンになることです。
ダッソー・システムズ について
ダッソー・システムズは、3DとPLMソリューションにおけるワールド・リーダーとして、80カ国以上、100,000以上のお客様にそのバリューを提供しています。1981年から3Dソフトウエア市場におけるパイオニアであるダッソー・システムズは、業界プロセスを支援するPLMアプリケーション・ソフトウエアおよびサービスを開発・販売し、コンセプト設計からメンテナンス、リサイクルに至る全製品ライフサイクルにおける3Dビジョンを提供します。提供内容は、バーチャル製品設計のためのCATIA、3Dメカニカル設計のためのSolidWorks、バーチャル・プロダクションのためのDELMIA、バーチャル・テスティングのためのSIMULIA、グローバルなコラボレーティブ・ライフサイクル・マネジメントのENOVIA、オンライン3Dライフライク・エクスペリエンスの3DVIAが含まれます。ダッソー・システムズの株式はユーロネクスト・パリ(#13065, DSY.PA)に上場しており、ダッソー・システムズの米国預託証券(ADR)は、米国の店頭市場(OTC)で取引が可能です(DASTY)。その他詳細については次のサイトをご覧ください:URL: www.3ds.com (英語)、 www.3ds.com/ja (日本語)
CATIA、DELMIA、ENOVIA、SIMULIAおよび3DVIAは、ダッソー・システムズ(Dassault Systèmes)もしくはダッソー・システムズの子会社の米国およびその他の国における登録商標です。
その他の製品名および会社名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。