Jul 19 2006

加治金属工業、IBMとダッソー・システムズのPLMソリューションを導入し、航空機部品の同時五軸加工を効率化

CATIA V5を活用した使った5軸NCデータ作成における生産性が従来の約4倍に向上

日本アイ・ビー・エム株式会社(本社:東京都港区、社長:大歳卓麻、以下日本IBM)とダッソー・システムズ (Nasdaq: DASTY, Euronext Paris: #13065, DSY.PA)は、本日、航空機部品メーカーのパイオニアであり、米国ボーイング社の認定工場である加治金属工業株式会社(本社:栃木県宇都宮市、社長:加治康正、以下、加治金属)が、IBMとダッソー・システムズのPLMソリューションCATIA V5の活用により、同時五軸加工を効率化し、5軸のNCデータ作成における生産性が従来の約4倍に向上したことを発表しました。


CATIAがデファクトスタンダードになっている航空機業界において、近年の部品製造では、部品単体の生産から複数部品をアセンブリしたコンポーネント生産への対応や、複数部品をひとつにまとめ、組立不要とする部品構造への移行が進むなど部品形状の複雑化が進んでいます。並行して昨今の航空業界の活況により、製造する部品の種類とロットの両方が増大しており、加治金属では部品1つあたりにかけられる時間が毎年半減するような状況下にありました。


加治金属では、取引先や関係企業においてCATIA V5への移行が進んでいることを踏まえ、2003年12月にCATIA V5のハイブリッド・デザイン2を導入し、治具設計への本格的なCATIA V5の活用を始め、取引先とのCATIA V5によるデータ連携強化への準備を整えました。続いて、複雑化かつ高度化する顧客ニーズに応えるべく、高速・高精度な5軸NC加工のためのCAMシステム「CATIA アドバンス・マシニング2(AMG)」を導入しました。CATIA V5の選択については、NCデータ作成とモデリングを直接的に連携できるというメリットや、設計から組立まで一貫生産体制をとる同社の方針に合致したこと、また、複雑化が進む部品構造や加工形状にも思い通りに対応できる柔軟性や拡張性があったことがあげられます。


2004年9月から、加治金属はCATIA V5を活用した5軸NCデータ作成開始しました。治具設計と加工形状のモデリングを統合し、実際の加工状態を表現する「バーチャルマシニング」で、加工の経過を再現しながらCAM作業を行いました。ハードウェアとして使用したIBMのIntelliStationのグラフィック性能は、自然でリアルな加工シミュレーションを実現しました。その結果、導入してから約20ヶ月の間にのべ200アイテムを超すNCプログラムを作成しました。従来のCATIA V4+手書きスケッチによる手法での工数と比べると、3分の1の工数で済むようになり、さらに、部品形状の複雑化も勘案すれば、約4倍の生産性向上を達成しました。


今後、加治金属では、CATIA V5の特長であるナレッジウエア機能やパワーコピーなどを活用した設計の自動化を推進し、さらなる生産リードタイムの短縮に注力していく予定です。また、膨大化するデータについて、その管理の重要性が増す中、顧客との設計情報の共有や、取引先企業の要望に即座に対応した関連データの提出などができる仕組み作りを計画しています。これまでに培った航空宇宙分野での高い技術と一貫生産体制のノウハウを活かして、半導体関連製品やロボット、高速鉄道など他の先端技術フィールドにも挑戦し続けていきます。

 

加治金属の代表取締役社長の加治康正氏は、「我が社の誇る高い技術力をそのまま活かしつつ、生産リードタイムを短縮し、工数削減を達成するなどIBM/DS PLMソリューションを活用することでイノベーションを実現しています。今後も、優位性を維持しつづけるために新しい技術を積極的に取り入れていきます。」と述べています。


「私どもの先進的なソリューションのご採用により、チャレンジングな航空宇宙業界において加治金属工業様はビジネス変革の取組みを始められ、そしてPLMによってもたらされる利益をご享受いただけることと存じます。PLMにさらにご投資いただくことで、今後もますます製品革新が進み、加治金属工業様の持つすばらしい価値をお客様にお届けになることでしょう」とIBM アジア・パシフィックPLMディレクター クリストファー・バーは述べています。


ダッソー・システムズのアジア担当マネ―ジング・ディレクター、クリスチャン・ナーディンは、「過酷な条件下に耐える信頼性・安全性を求められる航空・宇宙業界では、製造業の中でも特に高品質を要求されるだけでなく、部品サプライヤー企業は要求に対し迅速に対応することも求められています。加治金属工業様では、PLMソリューションをご活用いただくことで複雑な部品の品質向上および設計プロセスの効率化による生産性向上を実現され、一層競争力を高められることでしょう。」と述べています。